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義治Blog

 ユーキャン改め、スキットの社長、
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2016/02/21

恩師から届いた葉書

Tweet ThisSend to Facebook | by 山田 義治

旧正月を迎えて、学生時代のゼミの恩師から思わぬ葉書が届きまし
た。50円葉書に2円切手が足されて消印は「名古屋極楽」局。

 すでに新聞紙上でご承知かと存じますが このほど 私は 人生
終焉の日を迎え 他界いたしました 老来 歩行もままならぬ身で
あってみれば 十万億土は あまりにも遠く思われましたが 実は
光速よりはるかに速い霊速で運ばれ 一瞬の間に到着していました 
在世中は 皆様の格別のご厚誼を頂き まことに有難うございまし
た 厚く御礼申しあげます 
 寿百年の後 当地にお越しの折は 菩提酒など酌みながら 昔語
りに無量の時を過ごしたく お待ち申しあげております 
                         石本 泰雄


えっ!暮れに新聞の訃報欄で先生ご逝去の記事をみたはずなのに!
何回も読み直し、涙し、そして、心が温まりました。


卒業の日。紛争の名残で全学式ではなく学部毎に卒業証書が手渡さ
れることになり、法学部長の石本先生から祝辞がありました。
「君たちは大学紛争の影響もあり、勉強も不十分だったことを自覚
して世に出よ。社会に出てから学卒という名を持たぬことに怯むこ
ともない幸運を手にしたが、名ばかりなことは自身が最も知ってい
るはずだ。これからが本当の勉強だ。兎に角も卒業おめでとう。」


そういえば卒業前後の先生との雑談も思い出しました。
「君に法学士を与えてよいか教授会で話題になったよ。なんせ君は
必修の憲法とゼミの国際法だけが法律履修科目で、大半は他学部の
単位だったからな。そんな学生がいてもいいじゃないかということ
になったけどね。」


中年の頃サラリーマン生活が息苦しくなって、UPC(ウツノミヤ
ポストカード)と称して今流で言うメルマガを発送する度に、和顔
愛語に満ちた返事を頂き、そのつど救われていました。
日本酒党になったのも、先生の返信に書かれていた欧州留学時代の
酒の話題に啓発されたからでもあります。


毎年の賀状が楽しみでした。数年前に「これが最後の年賀状。以降
は失礼する」とのコメントがあり、こちらも震災被災や義母実母の
喪中もあって賀状交換が途絶えていました。
そして、暮れの訃報記事です。


先生のことだからネット検索で何か新しい発見に出会えるかも知れ
ないなと思い探してみたら、ブログが残っていました。
用意周到に、ご遺族にも最小限の負担となるよう、そして、ご縁を
持たせて頂いた小生のような者にまで笑顔笑声笑心をもって、準備
をしておられたのだな、と分かりました。
本当に尊敬できる師を持って幸せです。


先生のブログを引用させて頂きます。無断転載ご容赦ください。


国葬 2008年07月21日 | Weblog
 

 7月13日付の英紙メール・オン・サンデーは、「鉄の女」で知られる
サッチャー元首相が死去した場合、国葬が執り行われる予定だと1面ト
ップで伝えた。彼女が死んだわけではない。「死んだら」の話である。
気の早い話だ。彼女は私よりは1歳年下である。


  私には、「国葬」の心配はない。それどころか「私葬」でさえ、家
族だけの最小限の火葬だけですますことを考えている。「児孫のため
に美田を」買えないかわりに、せめて葬送の費用の負担だけでも少なく
してやりたいものだ。私が準備しているのは、死亡したときの挨拶状だ
けである。それには理由がある。毎年、年末になると、知人・友人の家
族から服喪挨拶が到来する。いつも感心するのは、遺族が故人の遺志を
おもんばかって服喪挨拶の宛名を決めていることである。年賀状でも保
存しているのであろうか、それとも整備された住所録でも残していたの
であろうか、いずれにしても、何か用意がなければ服喪挨拶だって出せ
るわけがない。こうしてはおられぬ。せめて服喪挨拶の宛先だけは残し
ておいてやらねばならぬ。そう思ったが、待てよ。宛名の名簿をつくる
くらいなら、いっそのこと、宛名も本文も作っておけば、二重手間にな
らずにすむ。その日に投函さえすればよい。名古屋には「極楽局」とい
う郵便局がある。その消印があればベストであるが、たかが死亡挨拶、
そこまで凝る必要もあるまい。しかし、この挨拶状の所在を家族が覚え
ているであろうか。なにしろ、挨拶状は手許に置いて、刻々に修正しな
ければならぬ。数日前にも、私より20歳も若い同学の中村道君(神戸大
学教授)が他界した。そうでなくても春には転勤や転居が増える。して
みれば、挨拶状をどこかにしまっておくというわけにもいかない。


 そこで思い切ってブログに挨拶状を公開することにした。縁起でもない
といわれるかもしれない。しかし、サッチャーの国葬の準備にくらべれ
ば些細なことにすぎない。その挨拶状とは。次のようである。さすがに
死因と日付を入れることはできなかった。


「すでに新聞紙上でご承知かと存じますが このほど 私は 人生終焉
の日を迎え 他界いたしました 老来 歩行もままならぬ身であってみ
れば 十万億土は あまりにも遠く思われましたが 実は光速よりはる
かに速い霊速で運ばれ 一瞬の間に到着していました 在世中は 皆様
の格別のご厚誼を頂き まことに有難うございました 厚く御礼申しあ
げます 寿百年の後 当地にお越しの折は 菩提酒など酌みながら 昔
語りに無量の時を過ごしたく お待ち申しあげております 石本 泰雄」


 宛名の修正にはもう堪えられない。諸子の健在を心から祈るほかはな
い。(2008年7月21日)

 



 


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